番外編001【命の恩人】
番外編001【命の恩人】
こんにちは。
“教師の転職”コンサルタント、藤井秀一です。
「大げさなタイトルだな」と思われる方もいらっしゃるでしょうね。
でも、私としては真剣な気持ちで書いています。
教職を去ってしばらくののち、私は再就職のため転職活動を始めました。
100社を超える企業に応募しましたが、面接にさえろくに進めないありさま。
記事004でお話した通り、まったく相手にされることはありませんでした。
絶望を感じていた私は、毎朝、生命保険の契約書を眺めるようになりました。
支払い限界の要件を加えたその保険は、息子の大学卒業までの学費をまかなうのに十分でした。
「今なら、息子の大学卒業までの学費が死亡保険で全部カバーできる・・・・」
「退職金が残っている今のうちに、決着させた方がよいのではないか・・・・」
毎日、毎朝、同じことを考えては逡巡するばかりでした。
なぜなら8歳で母親を亡くした息子が、父親まで亡くして耐えられるか不安だったからです。
その時、息子はすでに13歳、中学校の2年生になっていました。
そんなある日、私はふとしたきっかけで、あるセミナーに足を運びました。
そこで多くの経営者たちと出会い、今まで知らなかった世界を見させていただきました。
不思議なことですが、そのセミナーの参加者の中に、教育関係者がたくさんいたのです。
私は彼らとのお付き合いの中で、日本の教育への熱い決意を取り戻しつつありました。
彼らとの親交を手にした私は、いつしか生命保険の証書を眺めることがなくなりました。
シングルマザーで5人を子育てしたPTAコンサルタント、6500人の不登校を解決した専門家。
偏差値30代の子供たちを東大に合格させるカリスマ講師、元大手流通会社の人材育成のプロ。
現役アナウンサーでコミュニケーションの大家、海外でも活躍するイメージコンサルタント。
そして、私とよく似た境遇のシングルマザーの食育講師、組織の健康を守る産業カウンセラー社労士。
ふり返ると、そのセミナーグループに教育・人材育成関係者が集まっていたのはその時期だけでした。
この不思議なご縁によって、私は日本の教育を立て直すという、かつての目標を取り戻せました。
いわば、彼らは私にとって「命の恩人」であり、息子にとっては「変わらない日常」の守護神でした。
他にも多くの恩人がいて、私は彼らに恩返しする義務を負っていると考えています。
起業して、彼らと共にこの2年を過ごし、私は教育界の後方支援をするようになりました。
そしてこの春、念願かなって彼らと共にNPO法人を設立することができました。
※NPO法人「親心支援協会」・・・・熱い使命感に燃える彼らとともに、私は志命を果たします。