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032【教師の転職考(8)心を通わせるチカラ】

032【教師の転職考(8)心を通わせるチカラ】

 

こんにちは、教師の転職コンサルタント、藤井秀一です。

この数日間、転職やキャリアアップに必要な能力を、整理してお話ししています。

 

今日は8日目、「傾聴力」と呼ばれるチカラについて考えます。

 

「傾聴」は文字の通り、相手の話を「耳を傾けて」聴くことです。

・・・・という説明では簡潔すぎてわかりにくいと思うので、少し詳しく考えてみますね。

 

人の話を「きく」にも、そのスタイルは3通りあると言われています。

 

 ・聞く ⇒ 「きこえている」程度で、注意を伴っているわけではない

 ・訊く ⇒ 「問いただす」意味合いが強く、意図する答えを引き出そうとする

 ・聴く ⇒ 相手の中にある感情、思い、悩みなどをありのままに受け止める

 

この中で重視してほしいのが最後の「聴く」ですが、教師なら習得しやすい能力です。

「耳+目」を使って、「心」で「聴く」のだと、セミナーや研修ではよく言われます。

また、「耳を使って十四の心できくのだ」と解説している専門家もいます。

(「聴」の漢字を分解して、このような説明をします)

「積極的傾聴」として企業や団体でわざわざ訓練の時間を作る能力の一つです。

 

スピードが重視され、結果ばかりで判断されがちな現代において、この能力は希少価値となります。

事実、民間企業はおろか、教員でさえ「傾聴」が苦手だという人は少なくありません。

しかし、組織人としては必須条件となる能力であり、専門の研修会社も国内外にたくさんあります。

 

「傾聴」によって期待されるのは相手本人の「自発的な気付き」を引き出すことです。

理想的な方向に誘導するのではなく、自分自身で気付きを重ねながら軌道修正してもらうのです。

教職にある人は、もともと内容的に近い仕事を繰り返しているので習得しやすいのですね。

 

組織の中では、「お互いわかっているだろう」という暗黙の了解で動いてしまうことが多いもの。

特に、部下や後輩の指導においては、そうした姿勢が組織的な命取りにもつながりかねません。

およそ経営者と呼ばれる人々はそのことをよく理解しているので、聴く技術にも優れているものです。

 

「積極的傾聴」では、相手の回答を狭めない聴き出し方が必要になります。

「はい・いいえ」や「右か左か」というような、選択式の回答を求めないのです。

この選択式の質問は「クローズド・クエスチョン」と呼ばれ、思いを引き出すときには使えません

 

傾聴では相手の立場に立つため、動作や言葉遣いを相手に合わせることもあります。

言葉だけではなく、態度や振る舞いを合わせることで、相手に安心感を持ってもらえます。

企業ではこの「積極的傾聴」の能力を持つ人が、まだまだ現実的に不足しています。

教師の仕事内容と近いので、わずかな努力で確実に身に着けられる職務能力の一つですね。

 

 

※私は教師の転職コンサルタントです。

 元教師の自分にしかサポートできない、先生方の転職支援を展開しています。

 (21年間の教職経験と、キャリアカウンセラーの認定資格を持っています)

 

 先生方の学識や経験、そして何より「教える」技術は、企業にとっても重要な能力なのです。

 その能力を実業界で活かせれば、この国の経済や産業の発展にも大きなパワーとなります。

 「あなたの能力をこの国の将来のために活かしてほしい」と私は願っています。

 

 「転職できればいい」ということではなく、自分の能力を活かせる天職・適職を手に入れましょう。

 準備から実際の行動方法まで、私がその流れをサポートいたします。

 ご相談はまずメールでどうぞ(初回相談無料):info@officemuteki.com